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オーストラリアの文化・生活習慣を知ろう!

オーストラリアは先住民のアボリジニによる伝統文化と、移民によって新しく育まれた文化が混ざり合った国です。海外生まれの人も多く、どの人に対しても分け隔てなく接する文化があります。オーストラリアのことを知らずに訪問すると文化の違いにためらいを感じます。

この記事は、オーストラリアへの訪問を検討している人にオーストラリアの文化を知ることで思わぬ失敗を防ぐことを目的としています。

英語学習者にとっては大好きな国の一つですので早速説明しましょう。

目次

多様性のある国

オーストラリアは、移民が第二次世界大戦後に多くやってきました。移民の文化や生活様式が現在のオーストラリアを形成しています。

  • 移民が多い

オーストラリアの統計によると、現在の人口は、約2,569万人(2020年12月)で4人に一人は、海外生まれと言われています。第二次世界大戦後の人口は約700万人でした。その多くは、1788年にイギリスが植民地を開いた時に移住してきた人達の子孫です。その後ヨーロッパや様々な国の人々が移住してきましたのでオーストラリアは多様な文化に発展していきました。

公用語は英語ですが、先住民のアボリジニの言葉を含めると200以上とも言われています。有名なのは、オージ・イングリッシュです。「Have a good day.」の「day(デイ)」を「ダイ」と発音します。

宗教は、信仰の自由が保障されていてます。キリスト教が最も信仰されています。仏教やイスラム教、ヒンズー教、ユダヤ教なども信仰されています。

  • オーストラリア人の人柄

人種や生まれた国の多様性から、オーストラリアは平等主義社会です。

生まれた国や文化的な背景、言語、宗教などによっては、誰しも不利益を被りません。

また、フレンドリーな人が多く社交的で横のつながりを大切にします。友人や職場の人とも、お互いのことをファーストネームで呼びます。

オーストラリア人は体を動かすのが好きだけでなくスポーツ観戦も人気で、特にラグビーやクリケットが見られています。シドニーやゴールドコーストなど海沿いの都市ではサーフィンを始めマリンスポーツが盛んです。

アボリジニの文化

オーストラリアの先住民族文化

4万年~5万年にわたる歴史を持ち、厳しい自然環境のもとで暮らし、独自の文化を守ってきたオーストラリアのアボリジニ。彼らの文化もオーストラリアを形作っているものの一つです。

  • オーストラリアの人口の約2パーセントは先住民

現在、アボリジニの人口は総人口の約2パーセントとされています。

1788年、ヨーロッパの入植者が訪れたとき、オーストラリアには先住民のアボリジニが大陸にわたって暮らしていました。当時のアボリジニの種族や民族国家は300以上もあったとされます。入植者が増えるにつれ、アボリジニの住む土地は失われていきました。

  • アボリジニの文化

かつてアボリジニが話していた言葉は250種類で、方言は700種類もあったと言われています。狩猟生活をしていたアボリジニは、季節ごとに食べ物を求めて移動する生活をしていました。砂漠や熱帯雨林、雪の降る山など、様々な環境でアボリジニが生活をしていました。

また、アボリジニには時間の概念がありません。「ドリームタイム」という考え方を持っています。先祖代々語り継がれた天地創造の神話のようなものが受け継がれ、現在、未来へと続いていくという考え方です。

岩々や渓谷、太陽や月、星など、自然環境こそがアボリジニにとってのバイブルであり神聖なものです。ですから、アボリジニは自然を敬う気持ちが強く、現代でも自然の近くに暮らす人がいます。

果てしなく続く赤茶色の大地「アウトバック」をはじめ、オーストラリアにはアボリジニの歴史や文化を体験できるスポットがあります。アボリジニの聖地・ウルル(エアーズ・ロック)があるノーザン・テリトリーでは、アボリジニがガイドを務めるウォーキングが行われています。同じくノーザン・テリトリーにある世界遺産のカカドゥ国立公園では、古代のアボリジニが描いたロックアートを見ることができます。

オーストラリア人の生活習慣

日本とは異なる、オーストラリア人の生活習慣についてご紹介します。

  • 残業はしない

日本と比べて残業に関する法令が厳しいので残業をさせない傾向があります。オーストラリアの人たちは、プライベートを大切にするため残業をしない人が多いです。仕事を効率よく終わらせて定時に退社します。疲れて深夜まで仕事をすることはないのです。

  • シャワーの時間が定められている

雨が少ないため、水は大切な資源です。大半の家庭ではシャワーの時間が5分~10分と決められています。訪問先で特に言われなかった場合も、できれば早く済ませるように心掛けるのがマナーです。

  • バーベキューは家庭料理

オーストラリアでバーベキューは、「バービー」の愛称で親しまれています。庭のある家にはほとんどの家庭にはバーベキューコンロがあり、いつでも家族でバーベキューパーティが開かれるようになっています。ある意味生活の一部といえるでしょう。公園やビーチなどに誰でも無料で使用できる、公共のバーベキュー台があるのも、オーストラリアの特徴です。

  • お酒を持ち込み可能

BYOと書いてあるお店は、あなたの好きなお酒を持ち込んでも構いません、という意味ですので、飲みながら楽しく食事ができます。「BringYourOwn」の意味で一般的にはボトルワインを持ち込むことができます。その分節約ができます。

  • キャッシュレス社会

オーストラリアでは、ショッピングセンタ、レストラン、個人商店など、いたる所にキャッシュレスサービス用の端末が設置されています。

オーストラリアの人達は、日本と比べるとカードで支払いすることが多いです。日本は世界1位と言われるほどの現金主義の国なので、オーストラリアと比べるとキャッシュレス文化に感じるのかもしれません。

「EFTPOS(エフトポス)」と呼ばれるデビットシステムにより、小銭はあまり持ち歩かず、少額でもキャッシュカードで支払います。

お店の営業時間が短い

中心部のスーパーマーケットなどを除き、お店の営業時間は通常午前8時または9時から午後5時半または、午後6時までです。日本のように24時間営業の店舗はほとんどありません。週に1度「レイト・ナイト・ショッピングデー」があり、この日は多くの店が夜9時まで営業しています。

ルール・マナー

オーストラリアでは公共の交通機関が時間通りには来ないことはよくあります。

日本との違いを中心に、オーストラリアのルールとマナーについて紹介します。

気を付けたほうが良いルールとマナー

飲酒

飲酒できる年齢は18歳以上です。公共の場での飲酒は基本的に禁止です。警察に見つかると罰金を払うことになるので注意が必要です。地元の人達が飲んでいる方を見かけてもオーストラリアでは法律を守りましょう。

喫煙

飲酒と同じく、喫煙できる年齢は18歳以上です。飲食店は基本的に全席禁煙で、全館禁煙のホテルも少なくありません。禁煙エリアでたばこを吸ったり、たばこの吸殻のポイ捨ては罰金が科せられます。

交通

イギリスの文化が入っているのか、日本と同じ左車線、右ハンドルです。郊外などの信号機がないところがありますが、歩行者を優先します。また、自転車に乗るときはヘルメットは必須です。

日本の電車で通話していると、マナー違反なので嫌な顔をされたり、注意されたりしてしまいます。オーストラリアでは、通話している人がいてもみんな平気な顔をしています。

タクシー

助手席に乗るのが一般的ですが、不安な場合は後部座席に座っても問題ありません。自動ドアではないため、開け閉めは自分で行います。基本的にチップはいりません。

エレベーターとエスカレーター

エスカレーターは左側に乗り、右側を空けます。混み合っているエレベーターを降りたいときは、無理矢理降りようとするのではなく、「Excuseme.」と声を掛けるのがマナーです。

あいさつが大切

日本の場合はお店で店員に「いらっしゃいませ」といわれても、返すことはあまりありませんが、オーストラリアでは店員に声を掛けられたら返すようにしましょう。例えば「How are you today?」と尋ねられたら、「Fine,Thank you.」や「Not bad.」と返答すれば問題ありません。店を出るときは「Thank you.」といいましょう。

チップ

基本的にチップの習慣はないのですが、特別なサービスを受けた場合には払いましょう。レストランでサービス料がない場合は、料金の10パーセント~15パーセントが相場です。カジュアルなレストランでは端数を切り上げて渡すか、料金の5パーセント程度を渡します。タクシーのチップは基本的には不要ですが、釣銭ができたらチップ変わりに渡す場合もあります。

ホテルのポーターも基本的にはチップを渡さなくても大丈夫です。重たい荷物を運んでもらったときは、1オーストラリアドル~2オーストラリアドル程度を渡すのもいいでしょう。ベッドメイキングのハウスキーパーへは、チップは不要です。

音に関するマナー

くしゃみがでそうになった時は、周りに人がいる場合は「Excuseme.」と断ってから、手で口を押さえてします。鼻をすするのもマナー違反なので、かむようにしましょう。

まとめ

1.多様性

オーストラリアは、移民が第二次世界大戦後に多くやってきました。移民の文化や生活様式が現在のオーストラリアを形成しています。

2.アボリジニの文化

オーストラリアの先住民族の文化で自然環境に合わせています。

3.生活習慣

日本とは異なる、オーストラリア人の生活様式があります。

4.ルール・マナー

飲酒、禁煙、交通、タクシーなどオーストラリア独自のルールに沿って生活することが大事です。

オーストラリアへの訪問を考えているなら、まずは多彩な価値観や文化を理解するところから始めてみましょう。オーストラリアならではの文化やマナーを知った上で積極的に飛び込み、現地でしかできない経験を存分に楽しんでください。