目次
はじめに
私がTOEICのスコアをアップするために勉強する時、大切にしていることがあります
それは、自分がどのレベルのスコアを目指しているかです!
そして、そのためには自分がどのレベルの英語の実力があるかを知る必要があります
なぜ自分の目標を明確にする必要があるか
どうして、そこまでストイックにTOEICの勉強計画を練る必要があるのか
それはTOEICというテストの性質に依存します
例えば、もしあなたが英語に自身がなく一度もTOEICを受けたことがないというなら600、700点を目指そうというのは少し現実的ではないです
なぜなら自分の英語がどれだけTOEICに適応しているかがわからないから対策のしようがないのです
例えば、TOEICの受験時間の配分、出てくる単語のカテゴリー、長文の種類(メール、広告、など)はなんの対策もなしで解くのは難しいのです
目標の設定方法
さて、TOEICのスコアの目標設定ですが主に2パターンあります
1つ目:自分が必要とするスコアを取得したい
例えば、あなたが留学や就職にTOEICのスコアが700以上必要というのなら目標はもちろん700点を目標にしますよね
2つ目:自分の英語力から取れそうな点数が目標
既に自分の実力をある程度把握していて、そこから取れる点数を目標にする。(既に英検2級を持っているので700点が目標など)
まずは自分がどちらにいるかを明確にしましょう
自分のポジションを明確にした後は具体的な点数を設定しましょう!
パターン1の場合:
もし、あなたが1の場合は自分がどの程度英語ができるかを知る必要があります
それを測るためにはTOEICの過去問や模擬テストを受けましょう
そして、その結果からどのくらいスコアが取れたかを見て勉強プランを立てましょう(この記事は500点を目標とした勉強法を紹介します)
パターン2の場合:
2の場合はもう既に自分の実力が分かっているので後は具体的な点数を決めそれに向けてのプランを練りましょう
スコア500点を目指すには?
とりあえず、上の方法で自分のレベルを把握した方で500点が目標になった方はどのようなプランを立てて勉強する必要があるのか
ここからはそれをリーディング、リンスングパートにわけて解説していきます
リーディングパート
リーディングパートは5から7で構成されますそれぞれを解説していきます
PART5
1.PART5の特徴を知ろう
PART5の出題形式は、「短文穴埋め問題」で30問出題されます
1つの英文の中の空欄に入る、最も適切な語句4つの選択肢から選ぶ問題で、文法や語彙などの知識が求められます
30問のうち、15問程度は「文法問題」が出題されます
TOEICの文法は主に高校1年生までの基礎文法で、英検でいうと5級から準2級のレベルが出題されます
基礎だからといって簡単かというとそうではありません
ビジネスでよく使う語彙が出題され、文法の構造が複雑になるため、基礎文法力だけではなく、TOEIC頻出語彙もしっかりと身につけておく必要があるのです
残り半分の15問は「語彙問題」が出題されます
問題の英文を全部読めるかどうかではなく、空欄周辺の内容から、空欄にどんな単語を入れると意味が通じるかということがPART5の語彙問題です
語彙問題では、英文全体を読むことではなく、空欄前後の単語の正しい組み合わせを知っているか、知らないか、ということが問われています
そのため、知らない語彙の問題に時間をかけても正解数は変わりません
勉強をする際には語彙の知識力を身につけることに集中する努力が必要ですが、試験中は知らない問題を適当にマークして、確実に正解できる問題はなるべく短時間で解答し、他の問題を解く時間を稼ぎ、着実に点数を取ることが大切です
2.PART5の攻略ポイントを知ろう!
PART5を攻略するためのポイントは、「時間配分」です
リスニングセクションでは音声を聞きながら解答を進めていきますが、リーディングセクションではPART5からPART7までを制限時間の75分で解答しなければいけません
そのため、PART5やPART6で時間を使いすぎてしまうとPART7にかける時間がなくなってしまい、解答できないまま試験が終了してしまうことになりかねません
制限時間内にPART7の最後まで解ききれるためにも目標解答時間を設定することがポイントです
PART5は1問あたり目標20秒、最低でも30秒で解答できるようにしておくといいでしょう
1問あたり20秒でPART5を解ききれたら、10分、30秒で解ききれたら15分で終えることができる計算になります
75分の内、15分を使っても残りは60分
PART6とPART7にかける時間を確保できるのです
PART5にいかに時間をかけすぎないかということが、リーディング全体の出来を左右します
PART5 で出題される語彙の問題と、品詞の選択、動詞の形の選択、代名詞や関係詞の選択、接続詞や前置詞の選択をする文法の問題に対応するため、学習の段階で、問題を解きながら英文法をきちんと復習しておくことが大切なポイントです
3.攻略ポイントまとめ
<文法問題>
基本的な知識を問う問題は文法のポイントを確認するだけで正解を判断できるので、易しい問題であれば5秒程度で正解を特定することができますなるべく時間をかけないように気を付けましょう
① 選択肢を先に見る
英文よりも先に選択肢を確認することで、問題タイプを特定し、素早く正確にポイントを絞ることが可能です
② ポイントを絞る
意味を理解しないと解答できない問題なのか、意味が分からなくても解答できる問題なのかを確認します。文法問題は、文のルールさえ分かれば正解できることが多くあります
ただ、形だけに頼りすぎると解答できないものも出てくるので、前後の意味を理解することで確実に正解することができます
③ 英文からヒントを読み取る
問題のタイプが分かったら、品詞の問題タイプであれば前後関係、接続詞・前置詞の問題タイプであれば空欄直後の構造や意味の関連性など、問題の英文から正解するためのヒントを読み取ります
④ 選択する
問題の英文から分かるヒントに基づいて、選択肢の中から適切なものを選びます
選ぶ際には空欄前後の意味を確認するとミスが減ります
文法問題は、知っていれば正解を選択することはできますが、知らなければいくら悩んでも変わりません
知らない問題に時間を使わず、よく分からない場合は適当にマークしましょう
<語彙問題>
語彙問題といっても、問題文を全て読んで答えを選択するような読解力が問われることはほとんどありません
日本語で例を挙げると、選択肢に
(A)なんとなく (B)強く (C)いっぱい (D)ばったり
が挙げられているとします
問題文を読む際には選択肢と意味のつながりが一番強いものを特定できれば正解できます
選択肢は全て副詞なので、これからが修飾する動詞を確認してみましょう
問題文の空欄の後に「食べた」という動詞が続いていたら、それだけで答えは(C)の「いっぱい」だと特定できます
このようにPART5の語彙問題では、基本的にフレーズの知識が問われているのです
① 選択肢を確認する
同じ品詞で意味の異なる単語が並んでいる場合は語彙問題だと判断できます
英文を読む前に選択肢を把握しておけば判断しやすいでしょう
② ポイントを絞る
語彙問題は単語の形だけで解答することはできません
PART5の語彙問題は、フレーズの知識があるかどうかを測る問題が多く出題されます
選択肢の品詞と意味的に強いつながりのある本文の単語がヒントになるため、選択肢に並ぶ品詞を確認しましょう
③ 英文からヒントを読み取る
選択肢に形容詞が挙げられている場合は、修飾される側の名詞を、副詞が挙げられている場合は、修飾される側の動詞がヒントとなることが多くあります
対応する単語が特定できない場合には、英文全体を読んで、空欄に入る単語が特定できるかどうかチェックしてください
④ 選択する
英文から得たヒントに基づいて、選択肢から適切なものを選びます。文法問題と同じく、語彙
問題も最終的には知識が問われるものが多いため、知らない問題は適当にマークして時間を節約することも大切です
PART6
1.PART6の特徴を知ろう
PART6の出題形式は、「長文穴埋め問題」で大問の数は4つで、大問1つにつき4問の小問があり、合計で16問出題されます
長文の英文の中に4つの空欄があり、そこに入る、最も適切な語句や一文を4つの選択肢から選ぶ問題です
問題はPART5と似ているのですが、空欄の前後を見ただけで解ける問題と、空欄を含んだ 文だけでなく、前後の文も読んで文脈を把握しないと解けない「文脈問題」と、前後の文脈につながる1文を選ぶ「センテンス問題」が混ざって出題されます
時間のかからない問題と、時間のかかる問題が混合しているのですが、じっくり読んで解く時間はありません
読解問題ではないので深い理解は問われませんが、ポイントを素早く絞ったり、話の展開を正確に読み取ったりするスピードが必要です
制限時間内に残りのPART7まで解ききるために、PART6でも解答時間に気を付けながら取り組むことが大切です
2.PART6の攻略ポイントを知ろう!
PART6を攻略するためのポイントは、「時間配分」です。1問あたり20秒、最低でも30秒を目標に解答できるようにしましょう
1問あたり20秒で解答した場合には約5分、30秒であれば約8分で全て解ききれる計算になります
1問20秒を目標にPART7に使う時間をなるべく多く確保していきたいところです
しかし、時間のかかる問題もあるため、全ての問題を同じ速度で解くのは難しいため、簡単な問題は短い時間で素早く解くようにすることがポイントです
文脈問題やセンテンス問題に時間が多少かかったとしても、平均して1問あたり最大30秒で解き終えることを目標にしましょう
そのためにも、難しいと感じた設問については最初のうちは時間配分の徹底を優先して、何かにマークをしたら次の問題に進むよう練習して時間を節約することを心がけましょう
学習を続ける内にコツを掴んで、リーディングのスピードが上がり、素早く解けるようになっていきます
PART6の対策でリーディング力を身につけておくと、PART7の対策にも対応できます
「冒頭で概要や目的をつかみ、その後細かい情報へと入って読んでいく」、この流れに沿って問題の英文を理解し、ポイントを掴んで素早く解答することが大切です
3.攻略ポイントまとめ
①冒頭で概要を把握する
文脈を理解しないと解答できない問題が多いため、まず話の概要を把握する必要があります
概要は冒頭に書かれているので、1問目がどんな問題であったとしても、冒頭から概要を把握しながら読んで解答していくことがポイントです
②選択肢を確認する
2問目以降は、選択肢を見てどんな問題か把握します
残り時間が少ない場合は、文脈を理解しなくても解ける品詞問題や関係代名詞問題などを優先して解答することがポイントです
③ヒントは本文から読み取る
文脈を理解しなくても解答できる問題であれば、空欄の前後だけを確認して解答します
文脈を理解しないと解けない問題であれば、必ず前後の文も読む必要があります
センテンス問題は、前後の文を読まないと解答できないので、本文を読んでヒントを得るようにすることがポイントです
④選択する
本文から読み取ったヒントを基に選択肢の中から適切なものを選びます
読解力の必要なPART6の問題ですが、最終的には選択肢の単語を知っているか、知らないかで正解できるか、できないかが決まる問題もあります
よく分からない場合には考えることに時間を使わず、適当にマークして残りのPART7に時間を費やすることがポイントです
PART7
1.PART7の特徴を知ろう
PART7の出題形式は、「読解問題」で、54問出題されます。Emailや告知文、社内回覧文、テキストメッセージやスタントメッセージ(チャット)などを読んでそれに関する設問に対して4つの選択肢の中から選ぶ問題です
1つの文書を読んで設問に答える「シングルパッセージ問題」が2問と、2つまたは3つの文書を読んで設問に答える「マルチプルパッセージ問題」5問あります
「マルチプルパッセージ問題」とは、文書が2つの「ダブルパッセージ問題」と、文書が3つの「トリプルパッセージ問題」のことです。基本的にはどれか1つの文書に関する問題なので、シングルパッセージと同じ解き方が使えます
ただし、設問5問の内、1~3問は複数の文書の情報を関連させないと解けない問題です。つまり、2つの文書に散らばっている情報を合わせる問題がマルチプルパッセージの基本です
3つの文書を関連させる問題はまれなので、まずは基本を押さえましょう
2.PART7の攻略ポイントを知ろう!
PART7を攻略するためのポイントは、「時間配分」です
1つの問題に時間をかけている余裕はないので、リーディングセクションの他のPARTと同様、ペースを崩さずに解くことが大切です
PART6まで時間配分通りに順調に解いていけば、PART7 の試験時間は約55分確保されています。見直しのための時間を差し引くと実質約54分。1問につき1分のペースを守りましょう
しかし、早く解ける問題に1分かける必要はなく、最も時間のかかるマルチプルパッセージのために節約するようにペース配分を考えましょう
リーディングセクションでは少しでも時間を前倒ししながら解き進んでいくことがポイントです
時間に余裕がなくなってきた時は、時間のかかるNOT問題や、ある程度広い範囲を読んで理解しないと解けない問題は適当にマークして、ある特定の部分を見れば正解が分かる易しい問題だけを解いて確実に得点していくのも作戦です
また、文書の長さや形式はジャンルによって様々なので、自分の得意なジャンルから解いていく方法でも大丈夫です
シングルパッセージは30分以内で解き終わり、マルチプルパッセージは25分で解き終えることを目標にしましょう
マルチプルパッセージの方が、時間がかかるとはいっても、実はシングルパッセージよりも解きやすい問題も多くあります
マルチプルパッセージを開始する予定時間になったら、シングルパッセージを解き終えてなくとも残りは何かにマークして、マルチプルパッセージを解き始めるよう時間管理を徹底することを心がけましょう
3.攻略ポイントまとめ
<シングルパッセージ>
① 文書タイプと文書の概要を把握すること
本文を読み始める前に、まず指示文を見てどの種類の文書なのかを把握します
次に、ビジネス文書では冒頭に目的や概要が書かれているため、設問で冒頭部分が問われていなくとも冒頭は必ず読んで理解しておきましょう
そうすることで、文書全体の内容を理解しやすくなります
② 設問を正確に読むこと
先に文書ではなく、設問を読んでどの問題タイプなのかを確認しておきます
概要を理解する問題なのか、正解の根拠をピンポイントで特定する問題なのかを確認した上で、パッセージの文書を読み進めていきましょう
③ 単語で選ぶのではなく、言い換えを見抜くこと
選択肢の中には、本文にある単語で書かれているものがあります。これが正解だと安易に選んでしまうと、不正解だということが多々あります
基本的に本文での単語を言い換えたものが選択肢に並んでいるのです
言い換えには、抽象化・要約・別の単語やフレーズを使用していることなどがあり、本文の言葉をどのように言い換えられているか見抜く必要があります
④ 時間に余裕が無くなったら、選択肢が短い問題を優先に解くこと
時間内に全部解けそうにない場合は、問題が具体的なもの、選択肢が短いものを優先的に選んで解いていきましょう
<マルチプルパッセージ>
① シングルパッセージの解法を押さえること
シングルパッセージと解法はさほど大きな変化はありません。冒頭で概要や目的が伝えられ、詳細情報へと展開していく基本的な本文の読み方や、問題の形式、解法はシングルパッセージと全く同じです
② 設問からどの文書を読めば良いのか特定すること
設問を読んだ際に、2つまたは3つの文書の内、どの文書に関する問題かをまずは特定しましょう
そうすることで無駄なく読み進めることができます
1つ目の文書に関する問題を解き終えてから、2つ目または3つ目の文書の問題を解いていくことが基本的な順番です
③ 情報を関連づけること
2つ、あるいは3つの文書は基本的に何かしら関係があります
それぞれの文書の関係を把握することで、複数の文書の情報を関連付けて解答する問題に対応しやすくなります
5問中1問は必ず複数の文書の情報を関連づけないと正解できない問題が出題されるので、複数の文書の情報を関連付けて解答する力を身につけておきましょう
リスニングパートは「TOEIC500点を短期間で目指そう!【目標点数別勉強法:後編】」でお伝えしていきますね。